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浜辺の歌

合唱強豪校の合唱部の部長で、特色選抜という枠で高校受験をする遠隔地の中学生にリモートレッスンをしています。実技試験の課題曲は「浜辺の歌」。成田為三の名歌曲です。
成田為三はこの歌を「さらっと歌うべき」と言っていたそうです。たいていの人がゆっくり歌い過ぎていると。大きな二拍子のフレーズ感で歌われることを望んでいたのですね。私は軽くて薄い声帯なので「さらっと」しか歌えませんが、太い声帯の人はもったりした歌い方になりがちです。跳躍音程を含む「うねり」のあるメロディラインをさらっと歌うのは、太い声帯の人には技術的に難しいのかもしれません。
息を少なめに使い、呼気圧をかけてスピーディに息を吐く。呼気流は上へ。次に、フレーズの最後の言葉を発音(発語)した口の形のままブレスをとり、吸気の音(ブレス音)を極力たてない。跳躍音程の連続(ギザギザ音型になるところ)の半音の音程幅をよく意識する。下行の跳躍音程で呼気量を一定に保ち、響きが変わらないようにする。発音も要注意。母音が変わっても響きが変わらないように。
実際レッスンをしてみると、この曲にはさまざまな技術的要素が含まれているので、試験曲にうってつけかもしれません。流麗で親しみやすい曲想ですが、素敵に歌うのは案外難しいです。

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