9月3日、無事に昼夜2公演のリサイタルを終えることができました。
思えば厳しい準備期間でした。
7月中旬に体調を崩し、咳と声がれがしつこく残る中、呼吸器内科で「隠れ喘息」の可能性を指摘されて喘息の薬で咳は何とか抑えたものの、声がれがなかなか復調しないという危機的事態。
ここ2年ほど体のケアについてご指導を頂いているY先生に、毎日LINEで状況報告をしてはアドヴァイスを頂く繰り返しの中、声を出す練習は一切せずに体のケアだけに注力して1ヵ月を過ごしました。本番1週間前にやっと歌えるようになり、伴奏のM先生とリモートで短時間の合わせの練習を繰り返し、ついに本番。
午後と夜それぞれ50人ぐらい来て頂ければいいなと思っていましたが、午後の公演には80人も入ってびっくりでした。夜は40人ほどでしたが、用意していたプログラムが足りなくなり、午後の公演後にダッシュで帰宅して体のケアをしながら自宅のプリンターでプログラムの簡易版を印刷。会場に引き返して無事2公演を終えることができました。
このご時世、讃美歌を中心とした宗教曲のリサイタルは癒し効果が高かったようで、寄せられたご感想も「癒されました」という内容が大半を占めました。ひとときなりとも心を解き放っていただき、多少なりとも活力を補充して頂ければ、これにまさる喜びはありません。
プログラムノート代わりに記載した、ドイツの詩人C.フライシュレンの「心に太陽を持て」の私訳を転載します。
心に太陽を持て
嵐や吹雪がこようと
雲が空を覆い
地上が争いで満ちようと!
心に太陽を持て
そうすれば何が来ても平気だ
どんな暗い日も
君をあふれる光で照らしてくれる!
唇に歌を持て
楽しい響きの歌を
日々の労苦が
君を不安にしようとも!
唇に歌を持て
そうすれば何が来ても平気だ
どんなに寂しい日も
切り抜けられる!
悩み苦しむ人のためにも言葉を持て
そして語るのだ 何が君をこんなに快活にするのかを:
唇に歌を持て 勇気を失うな 心に太陽を持て
そうすればすべて良くなる!
原詩 Cäsar Flaischlen 日本語訳 吉田李佳