昨日は福祉サービス事業所のボイストレーニングでした。毎回、参加者の方たちが曲を選んで楽譜をもって来られるのですが、今回は「どこかで春が」と「世界に一つだけの花」でした。
「どこかで春が」は昔懐かしい唱歌です。
どこかで春が 生まれてる
どこかで水が 流れ出す
どこかでヒバリが 鳴いている
どこかで芽の出る 音がする
山の三月 東風(こち)吹いて
どこかで春が 生まれてる
七五か八五の定型で、平易な言葉遣いの中に早春の息吹が生き生きと感じられる詩だと思います。曲の方は案外と起伏に富んでいて、とは言っても大正12年の作品ですから、今どきの音楽と比べればのどかなものです。私もこの曲は子供の頃から好きでしたね。
一方の「世界に一つだけの花」の方は、メッセージは明確ですが、まあ言葉の多いこと。「みんなちがって みんないい」とシンプルに言い切った金子みすゞの価値観を、それこそ百千万言を費やして語っている感じですね。いい曲だと思いますが、饒舌だなあ。このメッセージを「リズムとメロディに乗せて」語りたくてしょうがないんでしょうね。まあ確かに、歌っていると気持ちが乗ってくる曲ではあります。明るく前向きな気分になるには良いですね。