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声楽発声 ~よくある質問にお答えします(2)~

11.発声に必要な筋肉を鍛えるにはどのようなエクササイズが必要ですか?

発声には全身を使いますから、全身をまんべんなくストレッチをしましょう。気功体操、ラジオ体操、テレビ体操など、一般的な体操でも十分効果があります。ただ、必ず「呼吸」をしながらやって下さい。息を止めると筋肉を傷めやすいですのでご注意を。

12.横隔膜の動きが自分ではよくわからないのですが..

体が硬いと、息を吐ききった後に体をゆるめるのがうまくいかず、横隔膜が下へ下がる動きがよくわからないかもしれません。やはりこれもストレッチですね。

13.骨伝導の実習の時、つま先まで振動が伝わらず、ハミングも続きませんでしたが、体が硬いのでしょうか?

ハミングが続かないのは呼気圧(腹圧)が弱いのかもしれません。先端まで振動が伝わらないのは、筋肉が硬いのかもしれません。まず、腰かけて片足ずつドンと足を踏みしめながら低音をハミングしてみましょう。そして、その勢いで立ちあがって足裏に響かせてみて下さい。

14.骨伝導の実習の時、足裏や掌には振動を感じましたが、途中の骨の振動はよくわからず、足裏に感じた振動が本当に骨伝導によるものなのか疑問になったのですが...

横になって骨伝導の練習をした後、しばらくは体がジーンとしてバイブレーションの余波を体に感じると思います。その感覚があれば大丈夫です。

15.ワインコルクを奥歯にはさんで口の奥を開ける時、舌が盛り上がってしまいます。力が入っているのだと思いますが、どうしたら力が抜けますか?

下の歯の裏側に舌先をつけてやってみて下さい。ワインコルクを使う目的は口の奥を開けることですので、舌の形にはそれほどこだわらなくてもいいです。

16.どういう口の形にすればよく響くハミングできるか教えて下さい。

奥歯を開け(噛み締めず)、下あごの力を抜き、鼻の裏と目の裏を開くようにして、鼻をかむ要領で「フンッ」と腹圧をかけて鼻息を荒くして下さい。そのまま腹圧をかけ続けながらハミングしてみましょう。一度、舌を上あごにベタッとつけたままでハミングしてみて下さい。口腔は閉じていますが、咽頭腔は開いているので、これでも響きます。次に舌を上あごから離してハミングしてみて下さい。最後に、そのままハミングを続けながら口を開けて下さい。

17.いつも合唱の練習の後半で声がかすれてくるのはノドだけで歌っているからですか?

きっとそうだと思います。息を高く上に抜く練習をしてください。喉に息がたまったまま声を出さないようにしましょう。

18.子供に裏声を体得させるにさせるにはどんな指導をすればいいですか?

動物の鳴きまねが一番効果的です。猫(ミャー、ニャー)、ふくろう(ほーほー)、山羊(メ―)、セミ(ミンミン)、牛(モー)など、色々な音程で、アンザッツ(声の当てどころ)を変えながら遊び感覚で練習してみて下さい。

19.あくびをすると下あごが痙攣し、しばらく痛いのですが..

自然なあくびで痙攣するようなら、顎関節が硬いのかもしれません。放っておくと顎関節症になるかもしれないので、医療的な手立てをした方がよいかもしれません。

20.「吸わなくていい」と言われましたが、そこからどうやって歌い始めるのですか?

まず「吐き切る」→「ゆるめる」→「吸気が流れ込む」の機序を体得することを「吸わなくていい」と表現しているのです。これは呼吸法の練習の第一歩で、実際に歌う時には軽く胸を張り(吸気筋を働かせ)、あくびの要領で体を拡げ、丹田に力を集め、その力が抜けてしまわないよう全身でバランスを取りながら歌います。

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