今日のドイツ語の授業でも「聖夜」を歌いました。しかし4人しか学生のいないクラスで、3人がこの歌を歌ったことがない、聴いたこともない、と言っていました。うーん...知らないということ自体は彼らの責任ではないとはいえ、せめてクリスマスの由来ぐらい素養として知っていた方がいいですよね。
クリスマスは、ゲルマンの冬至、古代ローマの農耕神サトゥルヌスの祭儀、ローマ帝国の太陽神信仰であるミトラス教の祭日などが習合してイエス・キリストの生誕祭となったものと言われています。冬至の頃に最も短くなった日がだんだん長くなっていくということが、救世主誕生のイメージに重なったのだろうと言われています。もっとも、クリスマスがイエスの生誕祭であること自体を知らなければこの蘊蓄も意味不明かもしれませんが。ともかく、キリスト教で「神の一人子」であり「救い主」であるとされるイエスの生誕が祝われているのだということ、そしてイエスは政治的な意味の救世主ではなく、人々の魂の救済のためにこの世に現れたのだと理解されていること、これぐらいは異教徒であれ無神論者であれ知っておく方がよいかもしれません。