日本では「小顔」がもてはやされますね。日本人がほめ言葉として「顔が小さいですね」と言うとヨーロッパ人は「脳みそが少ない」とけなされているのかと誤解する、という話を聞いたことがあります(笑)が、ともかく、顔の面積が歳とともに広がっていくのは、根本的には骨格、特に骨盤のゆるみが原因だそうで、顔だけの問題ではないらしいです。しかし顔の骨格を整えることも確かに美容には大切ですし、リフトアップすると口腔が拡がりやすくなるので、発声にも良い影響があります。
それではその簡便な方法を。まず肘回し。指先で軽く肩に触れ、肘をグルグル回します。大きく回しましょう。次に耳裏からオトガイに向かって指先でなでおろします。片方ずつ。それから、後頭部で両手を組んで頭を上、下、左右の斜め下に向けてしばらく保ちます。最後に咬筋をほぐします。歯を軽く噛み締めると硬くなる筋肉が咬筋です。これを指先で細かく優しくマッサージし、歯をゆるめて指先を咬筋から上へ滑らせて耳裏へ回し、そのまま鎖骨に向かって滑らせます。何度か繰り返し、咬筋がほぐれるのを確認しましょう。これを片側ずつ。
咬筋が硬いのに驚かれるかもしれません。ストレスがかかったり、何かに集中したりすると無意識に嚙み締めが生じるので、顔も硬くなってしまうのですね。美容と健康と発声に役立つ顔マッサージ、お試しあれ。