呼吸のしくみ
1.肺はどうやって動く?
肺は自力では伸縮できません。それではどうすれば肺に空気が入るのかと言えば、それは「肋間筋」と「横隔膜」の働きによります。肺のまわりの肋間筋(呼吸筋)と、肺の下にある横隔膜の動きによって肺が拡がったり縮んだりするのです。
肺が膨らむと、口や鼻から自動的に空気が入ってきて、肺が縮むと空気は出ていくのですが、肋間筋を動かして肺を前後左右に伸縮させる方法を「胸式呼吸」、横隔膜を動かして肺を上下に伸縮させる方法を「腹式呼吸(横隔膜呼吸)」と言います。肺の下の方がスペース的に広いので、腹式呼吸を優位にすると息がたくさん入ってきます。
2.「呼吸」は「呼」→「吸」
まず息を吐いてしまいましょう。そして体壁をゆるめれば、吐いた分だけ反射的に入ってきます。ただし、体壁がゆるまなければ息が入ってこられませんから、体が柔軟で伸縮性があることが大切です。
体壁をゆるめて呼吸を深くするエクササイズ
1.上体を左右にねじる、体側を伸ばす、前屈など。息を止めたまま動かすと筋を傷めるので、必ず呼吸をしながら動かす。
2.両手を組んで掌を返し、頭上へ挙げて体を上へ引き上げながらあくびをし、元に戻しながら息を吐く。
3.胸を軽く張ったまま歯の間から勢いよく上向きに息を吐き、息がなくなったら上体と膝の裏をゆるめて吸気を迎え入れる。