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誌上発声セミナー再録(1)

今日から、以前のブログで連載していた発声の話題をもう一度掘り起こして連載したいと思います。

~声楽発声とは~

「声楽」は、ヨーロッパで生まれた「人声による音楽」です。西洋音楽600年の伝統の中で、合唱、独唱、重唱、オペラ等々さまざまな「声楽」が発達してきました。17世紀初めにイタリアでオペラが創始されてからは、広いホールの隅々にまでよく響く美しい声の出し方、すなわち「声楽発声」が研究され、時代とともに改良され、洗練されながら確立されました。

日本に西洋音楽が輸入されてから100年余り経ち、私たちにとって、かつてに比べて西洋クラシック音楽は随分身近なものになりましたが、声楽発声の基盤になっているヨーロッパ言語の音韻構造や、ヨーロッパ的な美意識などに対する理解はまだ十分とは言えません。無理なくよく響く発声を身につけるには、私たちと欧米人の骨格、筋肉、言語の違いまで視野に入れた解剖学的・生理学的な研究が必要でしょう。

西洋音楽と言っても、クラシックたけでなくシャンソンやカンツォーネ、はたまた(もとは黒人の音楽ですが)ジャズ、ゴスペル等々、歌にもいろいろなジャンルがありますが、基礎的な部分は共通しています。また、声は誰にでも備わっているものですから、器質的な問題がない限り、磨けば必ず光ります。

一人ひとり顔が違うように声にも個性があり、発声法の基礎を正しく身につければ、その人の個性がしっかり生きていながら斉唱でも重唱でも合唱でも美しく調和します。

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