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続き(2)

子守歌

まだ年端もいかない少女が子守りとして奉公に出された時代、子守歌には労働歌としての側面もありました。「五木の子守唄」や「竹田の子守唄」などは、子守りの心情を歌ったもの。その歌詞には、幼い子守りたちの辛さや寂しさが込められています。とはいえ、その歌は、背中におぶった「ひとりの赤ちゃん」のために肉声で歌われたもの。CDやテレビから流れてくる不特定多数のための子守歌とは、根本的に違うような気がします。お互いの肌に触れ合いながら歌ったり聞いたりすることで、子守歌は子守歌として成立するもの。どんな名曲・名演奏も、ひとりの赤ちゃんに向かって直接語りかける肉声の子守唄にはかなわないかもしれません。

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