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暮らしの中の歌(続き)

酒屋歌

千葉県のある酒蔵では、今でも蔵人たちが酒屋歌を歌いながらお酒を仕込んでいます。伝統製法にのっとった酒造りでは、酵母の都合に合わせて仕事をするため、夜中の作業もしばしば。最初のうちは眠気醒ましのつもりで歌っていたようですが、歌いながら作業することで、「楽しくお酒を造る」という想いに変わっていったといいます。歌で呼吸を合わせることによって仕事にリズムが生まれ、造り手の心が一つに束ねられて、酒造りの現場に和やかな「和」が生まれていきました。
酒造りは、酵母という小さな命(微生物)を相手にする仕事です。人間の「きついな」という声を聞き続けた微生物が発酵させたお酒と、「楽しいな」という声を聞き続けた微生物が発酵させたお酒では、同じアルコールでも違うはず──そう信じて、この蔵で働く人たちは、自分たちの楽しい想いを歌で微生物に伝えようとしています。

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